定義済スキル標準(iCD)を利用したスキル管理の実現~第3回「iCDを使ったスキル標準化手順」

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タスクの選択と整理

iCDを利用したスキル標準化の最初の作業は、タスクの選択と整理です。

タスクディクショナリのタスク一覧からタスクを選択し、組織にマッピングします。

ここでは、単に現状(As Is)に基づいてマッピングするだけではなく、将来あるべき姿(To Be)も含めて行います。

以下の例では、As IsとTo Beの区別を〇(現状、十分に実施されている)、△(現状、実施されているが十分ではない)、▲(現状実施されていない)の記号で判別できるようにしています。


出典:iコンピテンシ ディクショナリ解説書(IPA公開資料)

タスクプロフィールを活用して、タスクの選択と整理を簡略化できる場合もあります。

まず、「タスクプロフィール一覧」で自社のビジネスや組織に合うタスクプロフィールを見つけます。

タスクプロフィールには、ビジネスタイプ別や役割別といった様々な分類が用意されていますので、全てのタスクがカバーできなくても、一部の部門や業務をカバーするタスクプロフィールが見つかる場合もあります。

タスクプロフィールが見つかったら、「タスクプロフィール×タスク対応表」から、そのタスクプロフィールに必要なタスクが選択できます。


出典:iコンピテンシ ディクショナリ解説書(IPA公開資料)

評価項目と診断基準の設定

タスクの選択と整理ができたら、次に評価項目と診断基準の設定を行います。

タスクディクショナリでは、タスク一覧のタスク小分類ごとに、あらかじめ複数の評価項目が設定されています。設定済の評価項目をそのまま使用することも可能ですが、自社の業務内容、規定、用語などに応じて変更したり、必要に応じて評価項目を追加することも重要です。


出典:i コンピテンシ・ディクショナリの概要(IPA公開資料)

評価項目が設定できたら、スキルレベルの診断に必要な基準を設定します。診断基準は、自社の組織や人事評価制度に応じて、自由に設定することができますが、iコンピテンシ ディクショナリでは、例として、以下のような一般的な診断基準を提示しています。


出典:i コンピテンシ・ディクショナリの概要(IPA公開資料)

タスク診断の試行と改善

評価項目と診断基準の設定が完了した段階で、最初のスキル標準ができあがったことになりますが、制度化の前に、最低1回は試行を行い、その結果から見直しを行うことが重要です。

最初に、各評価項目に対してレベル診断を行い、その集計結果と自社で定める「タスク小分類のレベル判定基準」を使ってレベルを判定します。

以下の例では、評価結果のレベル値を平均した値が、0.5以上ならレベル1、1.5以上ならレベル2、2.5以上ならレベル3、3.5以上ならレベル4という判定基準を使用しています。


出典:i コンピテンシ・ディクショナリの概要(IPA公開資料)

次に、タスク大分類・中分類別レベル判定を行うための基準を設定し、タスク小分類の判定結果をタスク大分類、タスク中分類ごとに集計します。

ここでは、個人ごとではなく、組織ごとに集計を行うことで、タスク遂行力を可視化することができます。以下の例では、「タスク小分類のレベル判定基準」と同じものを使用して、タスク大分類・中分類のレベルを判定しています。


出典:iコンピテンシ ディクショナリ解説書(IPA公開資料)

タスク診断の試行が完了したら、その結果に基づいて課題検出、分析と見直しを行います。

見直しの内容としては、以下の例2にあるような評価項目の修正が多くなりますが、以下の例1にあるようなタスク項目の変更につながる場合もありえます。

出典:iコンピテンシ ディクショナリ解説書(IPA公開資料)

以上のように、定義済スキル標準であるiCDを利用することにより、少ない工数と短期間でのスキル定義の標準化を実現することができます。

連載記事

第1回「スキル管理とスキル標準化

第2回「定義済スキル標準とiCD

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