タレントマネジメントシステムによる従業員エンゲージメントの向上~第1回「従業員アンケートによる従業員エンゲージメントの測定」

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テレワークの影響による従業員エンゲージメントの低下

「顧客エンゲージメント」が、顧客が自社ブランドや自社製品に対して、どの程度愛着を持っているかを表すことばであるのに対して、「従業員エンゲージメント」は、従業員が自社の経営理念や企業文化に対して、どの程度愛着を持っているかを表すことばです。

この従業員エンゲージメントが、今、新型コロナ対策の一環として推進されているテレワークの影響で、低下していると懸念されています。

実際に、パーソル総合研究所が行った「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」によると、テレワーク実施前後の変化として、

・36.4%の従業員が、組織の一体感が低下した
・25.6%の従業員が、組織へ貢献したい意欲・気持ちが低下した
・24.8%の従業員が、組織への帰属意識が低下した

と回答しています。

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出展:パーソル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」

テレワーク自体は、新型コロナ禍以前から働き方改革の一環として推進されており、仮にコロナ禍が収束したとしても、主要な労働形態の一つとして定着することは間違いなく、このような従業員エンゲージメントの低下をいかに食い止め、向上させていくかが、企業における重要な課題といえます。

従業員エンゲージメントと従業員満足度の違い

従業員エンゲージメントの低下を食い止め、向上させていくための前提条件として、まずは、従業員エンゲージメントを測定することが必要です。

従業員エンゲージメントの測定には従業員アンケートが使用されますが、従来の従業員アンケートのやり方では、従業員エンゲージメントを測定することはできません。それは、従来の従業員アンケートの目的が、従業員満足度の測定にあるからです。

従業員満足度が、主に、給与、役職といった自分に対する待遇や、仕事の内容が自身のスキルや興味に合っているかといった職務内容に左右されるのに対して、従業員エンゲージメントは、自社の経営理念への共感や企業文化への愛着、さらには、組織への貢献意欲といったものに左右されます。

したがって、従業員エンゲージメントを測定するためには、従来とは異なるやり方で従業員アンケートを実施する必要があります。

従業員エンゲージメント測定のためのアンケート実施方法

前項でご説明したように、従業員エンゲージメントを左右するファクターは、以前の従業員満足度とは異なるため、アンケートの質問項目自体を再考する必要があります。

従業員エンゲージメント測定のためのアンケート項目として参考になるのが、「ギャラップのQ12」です。

「ギャラップのQ12」とは、調査会社であるギャラップ社が企業の従業員エンゲージメントの測定に効果的と考えられる質問として、以下のような12項目を定義したものです。

1. 職場で自分が何を期待されているのかを知っている
2. 仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
3. 職場で最も得意なことをする機会が毎日与えられている
4. この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
5. 上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれるようだ
6. 職場の誰かが自分の成長を促してくれる
7. 職場で自分の意見が尊重されるようだ
8. 会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
9. 職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
10. 職場に親友がいる
11. この6ヵ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
12. この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった

従業員満足度を目的としたアンケート項目とは、大きく異なることがわかります。

従業員エンゲージメント測定のためのアンケートにおいては、実施頻度も再考する必要があります。

従来の従業員アンケートは、年度または半期に一度行うことが一般的でしたが、「ギャラップのQ12」にあるような項目の測定には、より高い頻度でアンケートを実施し、時系列変化を読み取ることで、できるだけ早いタイミングで従業員エンゲージメントの低下といった問題の兆候を発見することが必要です。

このような高い頻度でアンケートを実施する方法を「パルスサーベイ」と呼びます。「パルスサーベイ」では、設問数を10項目前後に絞り、質問内容も全項目を数分以内で回答できるように単純化した上で、週または月の周期で定期的にアンケートを実施します。前述の「ギャラップのQ12」などは、この「パルスサーベイ」にうってつけの内容といえます。

しかし、「パルスサーベイ」の実施には、アンケート項目の表示・入力から入力結果の保存・集計に至る一連のプロセスのシステム化が必要となります。

年度や半期に一度しか実施しない従来の従業員アンケートであれば、数か月かけて集計する、外部業者にデータを預けて集計してもらうなどの方法がとれましたが、週や月単位で実施される「パルスサーベイ」では、そうはいきません。また、従来の従業員アンケートでは、入力及び集計結果を1回のアンケートごとにExcelファイルとして保存するやり方が一般的ですが、このやり方では、時系列変化を読み取ることができません。

タレントマネジメントシステムを利用した従業員アンケート

実施頻度が高く、結果の時系列分析を必要とする従業員アンケートのシステム化には、タレントマネジメントシステムが適しています。

タレントマネジメントシステムは、従業員のスキルや目標を管理することが主な機能となっていますが、最新のタレントマネジメントシステムには、従業員アンケートの機能を持つものが少なくありません。ワンオーワン社のクラウドサービスESIも、その一つです。

それでは、ESIを使ったアンケート実施業務の効率化の例をいくつか見てみましょう。

ESIの従業員アンケート機能は、従業員エンゲージメントに限らず、従来の従業員満足度調査や研修効果測定といった様々なアンケートに対応できる汎用的なものとなっていますので、アンケートごとに、新たなフォームを作成します。次の画面では、研修効果測定を目的としたアンケートフォームを作成しています。

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作成したアンケートフォームから、回答者はブラウザー上で回答を入力することができます。

次の画面では、先ほど作成したフォームがブラウザーに表示されており、ここで入力された回答データは、直接ESIのデータベースに格納されます。

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ESIでは、アンケート回答の進捗状況も見ることができます。

次の画面のように、回答者ごとのステータスを一覧表示させることで、全体の進捗状況や未回答者の部門、氏名を簡単に把握することができます。

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ESIでは、回答データが、直接データベースに保存されますので、全員が回答を完了する前であっても、回答済のデータだけでの集計結果も、すぐに表示させることができます。

以下の画面では、個別の設問についての回答値の比率をドーナツグラフで表示させています。

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ESIでは、実施時期が異なるアンケートであっても、全ての回答データが一つのデータベースに格納されますので、「パルスサーベイ」のような頻繁に行われるアンケートの回答結果を時系列に分析することも簡単です。

このようにタレントマネジメントシステムを利用することで、従業員エンゲージメントの測定を、頻繁にかつ継続的に実施することが可能になります。次回は、従業員エンゲージメントの低下を食い止め、向上させていくための施策としてスキル管理をご説明します。

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