HRテック(HR Tech)とタレントマネジメントの関係~第4回「HRテックに必要なタレントマネジメントシステムの機能」

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この連載の第3回では、HRテック(HR Tech)が効果を発揮するための前提条件として3つのポイントを解説しました。

今回は、これらの前提条件を満たすために必要となるタレントマネジメントシステムの機能について解説します。

 

統合化された人事データベース

HRテック(HR Tech) が効果を発揮するためには、タレントマネジメントシステムのような広範囲の人材データを蓄積するための統合化された人事データベースの存在が不可欠であるということです。

したがって、この統合化された人事データベースを実現するためには、タレントマネジメントシステムが、他のさまざまなシステムに存在するさまざまな形式のデータを取り込み、統合する機能を持つ必要があります。

例えば、営業担当者の売上実績と営業マネージャの評価の関連性について分析したい場合、販売管理システムやSFA(営業支援システム)に存在する営業担当者ごとの売上実績データを取り込み、タレントマネジメントシステム内のマネージャ評価データと統合して分析する必要があります。

以下の画面例は、クラウド型タレントマネジメントシステムESIで営業担当者ごとの売上実績データを取り込み、マネージャ評価データと統合し、9ブロックス分析を行った結果です。

 

図:9ブロックス分析
20180117-01

 

時系列でのデータ検索、分析

HRテック(HR Tech)で行われるデータ分析には、時間に関するデータ項目が不可欠です。一方で、人事系に限らず押し並べて業務系のシステムは過去のデータを上書き削除してしまうことが多く、時系列でのデータ検索、分析に適していません。したがって、タレントマネジメントシステムは、過去データを蓄積し、時系列でのデータ検索、分析を行うことができなければなりません。

例えば、ITサービス企業において、各職種のスキルレベルが各自に上昇しているかどうかを分析したい場合、過去数年にわたるスキル判定データを蓄積し、その時系列推移を可視化する必要があります。

以下の画面例は、クラウド型タレントマネジメントシステムESIで職種ごとのスキルレベルを、過去3年の時系列推移としてグラフ表示した結果です。

 

図:職種ごとのスキルレベルの推移
20180117-02

 

 

数値化された絶対評価

標準的な人事システムでは、評価点数は相対評価で採点されますが、相対評価で採点された評価点数は、HRテック(HR Tech)で行われるようなデータ分析には、あまり役に立ちません。

したがって、タレントマネジメントシステムでは、評価点は絶対評価で数値化されなければなりません。

クラウド型タレントマネジメントシステムESIの場合、社員のスキル定義はタスクとスキルから構成されます。

ここで、タスクは特定業務を遂行するために必要な能力要素を指します。

しかし、このタスクのレベルでは、客観的で公平な評価はできません。そこでESIでは、タスクとは別にスキルを定義します。スキルは客観的で公正な評価が可能であると同時に、研修講座など修得に必要な具体的な施策が設定可能なレベルで定義します。

これらスキルの洗い出しは、当初はタスクを細分化することで行ってもかまいませんが、多くのスキルは複数のタスクで必要とされますので、最終的にはタスクとは別の体系として管理する方が効率的です。ESIの場合、タスクとスキルは別々の体系として管理されますが、タスクとスキルを関連付けることで、双方から参照できるようになっています。

また、客観的で公正な評価を可能にするために、ESIの場合、各スキルについて習熟度レベルと呼ばれる点数を定義することができるようになっています。

タスクとスキル双方の定義と関連付けが完了したら、自己評価や上司の評価が可能になります。評価はスキル単位で行われますが、タスクと関連付けられているため、特定のタスクに必要なスキルが現時点でどういう評価になっているかが一目でわかるようになります。

以下の図は、ESIで営業職の「顧客アプローチ」タスクに関連付けられたスキルの自己評価を行う画面の例です。

この例では、個々のスキルの習熟度をR0からR5の6段階で回答するように設定されています。

 

図:スキルの自己評価
20180117-03

 

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第1回「HRテック(HR Tech)とは」

第2回「HRテック適用例~退職者リスクの分析」

第3回「HRテックが効果を発揮するための前提条件」

 

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