事例詳細:三井住友トラスト・システム&サービス株式会社様

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ESI導入で、システム担当者が不要に。今後はデータの掛け合わせにより、戦略的に採用との接続や人財配置を行っていきたい。

写真:三井住友トラスト・システム&サービス株式会社 左:吉田様 右:山田様

ESI導入で、システム担当者が不要に
「戦略的に採用との接続や人財配置を行っていきたい」

会社プロフィール

  • 三井住友トラスト・システム&サービス株式会社
  • 設立:1973年2月
  • 資本金:1億円
  • 従業員数:864人(2019年7月現在)
  • 事業内容:金融分野を中心に三井住友トラスト・グループ各社のビジネスに直結した企画・提案から大型プロジェクトの受託開発、システム基盤、システム運用まで幅広く品質の高いトータルサービスを提供。

話者プロフィール

  • 執行役員 人事総務部長 吉田 修司 様
  • 人事総務部 シニアマネージャー 山田 巧 様

前システム老朽化のタイミングで、社員が自律的に成長するためのサポートツールとして導入

-ESI(Enterprise Skills Inventory)導入の背景について、お聞かせください。

吉田様:これまで利用していた自社専用にカスタマイズした人事評価システムが、老朽化で基盤更改のタイミングに差し掛かっていたんです。そして、次も自社専用でということではなく、敢えて汎用的につくられたシステムを導入してみたいと思ったことをきっかけに、外部のシステムを探し始めました。

また、当社の基本的な人財育成の考え方は、決まった形の目標人財像を共通で定めるのではなく、一人ひとりが自分のなりたいSE(システムエンジニア)像を描き、自律的に成長することにあります。そのサポートツールとして、ESIを含めた人事評価を使っていきたいと考えました。

写真:吉田様

-なぜESIだったのでしょうか。

吉田様:もちろん、他社さんのタレントマネジメントシステムも検討しました。ただ、ESIが最も当社の評価の仕組みにマッチしていると感じたのです。具体的には、当社は各グレードに職務基準である職務能力リストというものを設けています。そして、それらに紐づいて個人が業務目標を立てる形で、目標管理をしています。

当然新たなシステムでも、その職務能力リストと業務目標の紐付けを行いたいわけですが、他社さんのシステムでは、その紐付けをする仕組みがなかった。あるとしても、フルカスタマイズになるということでした。一方でESIの場合は、最初からその紐付けが用意されていたことが、大きな決め手になりました。

-カスタマイズではなくパッケージを希望されていたのですか?

吉田様:これが、「敢えて汎用的につくられたシステムを導入してみたい」という要望の理由でもあります。当社の人事総務部は20数名と大きくはありません。そのため、人事データを蓄積して分析するにあたってのノウハウが潤沢にあるわけでもない。そこで、まずは世の中一般的な分析の手法を知り、素人でも簡単に分析できる仕組みを活用してみたいという思いがありました。カスタマイズになると当社だけの独自の偏った分析になってしまいますが、パッケージであれば、他社さんで効果的だった分析方法なども参考にできることが有効だと思いました。

-具体的な導入内容について、お聞かせください。

山田様:研修や資格、異動などの『履歴管理機能』、そして最も力を入れたのが『目標管理機能』です。当社の評価サイクルは半期に一度、個人が期初に『目標設定』を行い、上司が確認・承認。そして期末には個人が『評価・振り返り』を行い、上司も評価を行います。これら一連の行程をESIの『目標管理機能』を使って、評価の履歴を残すだけではなく、職務達成や能力向上に向けた育成にも活用しています。
個人の評価は、グレード別の職務能力リストに沿って行われます。自身のグレードに該当するまだ充足できていない職務能力を業務目標に紐づけて目標設定し、業務目標の達成を参考に職務能力の習得を評価します。評価基準が満たされれば職務能力リストが充足されます。
このグレード別の職務能力リストの管理は、『レベル定義機能』『タスク・スキル管理機能』を使って実現しています。

もはやコールセンターレベル。システム運用後、電話やメールでの社員からの疑問・質問に全て答えた

-導入にあたり、社員の皆さんがよりスムーズに理解・順応できるように工夫されたことはありますか。

吉田様:主要メンバーを集めた事前説明会を実施して、実際の入力画面を見せたり、触れてもらったりもしましたが、実際に導入して使う場面にならないと、なかなか本気にはならないですよね。実際に導入した後に、様々な疑問や質問が上がってきたような気がします。

山田様:マニュアル(補足:ワン・オー・ワン社から提供された一般ユーザー編・評価者編・システム管理者編を流用)は用意したものの、かゆいところに手が届かない不足部分はやはりありました。ですので、社員から来る「これどうするんだっけ?」という問い合わせは、コールセンターのような感じでしたが、とにかく丁寧に全て受けました。そして、そこで蓄積していったQ&Aは誰でも閲覧できるようするなど、不安や疑問をすぐに解消できるような工夫を心がけました。

しかも、人事総務部が熟知していれば、受け答えもスムーズなんですが、自分たちもまだ完全に理解出来ていない、手探りの状態。その中で、社員からの問い合わせに正しく回答していかなければいけなかったので、大変でしたがESIユーザー向けのヘルプデスクサイトをうまく活用しながら対応しました。

写真:山田様

-手応えや成果を感じるのはまだこれからかとは思いますが、ESI導入後に感じた変化はありますか。

吉田様:やはり、ウェブベースのシステムになったことは大きいですね。これまではエクセルをベースにした仕組みで、入力途中で文字が見えなくなるなど、PCの環境に依存した細かな不便さはどうしてもあったので、使い勝手が良くなったことは非常によかったと思います。

また、オンプレ(オンプレミス/構内)でやっていたときと比べたら、ESIの機能や操作方法を知っていればいいだけとシンプルになったので、専任のシステム担当者が不要になったことも大きな変化かもしれません。

採用との接続や適切な人財配置、一人ひとりのキャリアのセルフプランニングに役立てていきたい

-今後、ESIを活用して取り組みたいことなどはありますか。

吉田様:まだ本当にこれからの話ですが、ESIのデータに、勤務データや自己申告書や各種アンケートなど、様々な人事総務部が保有するデータをぶつけて、分析ができたらと思います。

具体的には、戦力分析や「これがやりたい」といった社員の意思や適性を把握した上での人財配置です。これは弊社に限らずかもしれませんが、これまではどちらかというと、人事担当や上司の勘に頼って人財配置を行っていたところがあります。もちろん、その感覚みたいなものを全否定するつもりはありませんが、データに基づいて、ファクトベースの人財配置に取り組んでいけたらと考えています。

また、当社は2012年に合併をした会社です。それまでは各社約400名ずつの社員規模だったので、人事担当としても社員の顔、特徴を把握することは難しくありませんでした。しかし、2社の合併により社員数が800名を超えたこともあり、さすがに社員一人ひとりを把握することが難しくなってきました。規模という観点でも、感覚で判断できる限界を超えて、まさに転換期にあるのかなと実感しています。

山田様:私は、採用時の適性検査等の選考結果も取り込んで、分析に活かしてみたいですね。当時は学生で優秀な評価をつけていたとして、数年後の活躍はどうなのかを検証し、採用にも役立てられればと思っています。

吉田様:まさに、採用の部分はうまく接続させたいところです。採用フェーズでの学生の管理ということはもちろんですが、そこから入社していただく方々については、次はそのままスライドして社員のデータとして管理していくことができれば、採用から順に成長していく過程が全て見られるようになる。これは是非やってみたいことです。

-より複合的なデータを蓄積することで、緻密な分析が可能になる。これらのデータをうまく活用していくための心構えはありますか。

吉田様:自分が目標とする人財像と、現在の自分との比較が、見える化されるようになるのは、非常に大きいと思います。そのギャップをどう埋めていくのか、分析結果をもとに自分で取捨選択して行動できるからです。まさに、自律的に成長して欲しいという当社の考え方には非常にフィットしているので、ぜひ社員の皆さんに積極的に活用していただきたいなと思います。